カメラの歴史を辿ると、一番初めに誕生したものとして知られているのは紀元前に作られたピンホールカメラです。その際には、箱に開けられた小さな穴を通った光が壁などに外の景色を映すだけで、撮影する機能はありませんでした。その後15世紀になると”Camera of Scura”と呼ばれるものが誕生しました。それは投影された虚像を眼で見るだけのもので、人がその虚像をたどって自ら絵を描くのに用いられました。
光を感じて記録できる材料(感光材料)による撮影が実現したのは、19世紀に入ってからです。1826年、フランスのニエプス兄弟が”Camera of Scura”を改良し、アスファルトを感光材料にしておよそ8時間もかけて1枚の写真を撮影しました。その後1839年に、フランスのルイ・ダゲールが、銀メッキした銅板を感光材料として使う「ダゲレオタイプ」と呼ばれる現在のカメラの原型ともいうべき技術を発表します。これにより、露出時間は30分程度に短縮されました。
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