

本来今回の活動では、当初少し遠出となる栃木県の蔵の街にて、「うずまの鯉のぼり」を撮影しに行こう!と画策していたのですが、何と例年よりも時期が遅れ、活動場所を変更せざるを得ませんでした。ちょっと肩透かし食らった感じなので、いつか一緒に行ってくれる人、随時募集中です。
その為、「NOSTROVIA+」第26回の活動となる今回は、急遽横浜中華街での実施に変更。食べ歩き…ではなく撮り歩きをするべく企画を練りました。因みにお気づきの方もいるかと思いますが、横浜は文明開化の折、真っ先に開港された場所の1つ。
その為、活動タイトルも「開花」と「開化」を掛けております!(この忌むべきネーミングセンスのなさと言ったら。。。)


横浜といえば、真っ先に思い浮かぶものの1つに「中華街」があるのではないでしょうか。そんなわけで、最初の集合場所は、元町・中華街駅。駅を降りてすぐに見ることのできる。大きな赤い門。ところどころこの赤い門に囲まれたこのエリアは、どこか荘厳な気配さえあります。そして非常にどぎつい程の色鮮やかさです。
ここでちょっと考えること。とても不思議なんですが、日本人たちが異国に渡ってその場所に定着する地域や国って殆どないです。あるにはあるかと思いますが、日本ビレッジって兎に角小さい。ところが、中華街は私の経験上どこかしらに存在している。そんなところにも、かつて「眠れる獅子」と呼ばれた彼らの誇り高き土着精神というのを見て取ることができる気がします。(いや本当にどこにでもある、中国の方からしたら何を郷土料理たらしめるのか。。。)

例のごとく、集合してから幾つかのグループに分かれました。私の班はまず、お腹を満たすため集合した駅から徒歩5分程度の場所にある中華料理屋さんです。4人で訪れたのですが、まあ中華は多いから3つくらいで大丈夫だろうと注文したわけですが、結果は予想を裏切る程の量の多さ。おそらく2つで十分な量でしたね 笑
お腹が満たされた後は異人館が集まる方向へと足を延ばしていきます。中華街には途中途中で、様々な誘惑があちらこちらに潜んでおります。中華まんだったり小籠包だったり、今話題となっているタピオカティーだったり。(最近新宿を訪れてびっくりしたのですが、何故に今またタピオカティーが流行っているのか。。。全くもって理解し難いです。どこいってもいつも行列。)
まあ結局私のグループは誘惑に耐えかねて小籠包を食しました。この時点ですでにお腹がだいぶ膨れましたね。


次に訪れたのは元町。この町は1859年の横浜開港までは半農半漁の村落だったのですが、横浜開港に伴って立ち退いた旧横浜村住民がこの地に移住したことで「横浜元町」と呼ばれるようになります。明治維新の頃には外国人向けの商店街として栄え、「元町」と改称されました。以来、閑静な商店街にはいくつものおしゃれなカフェや看板を目にすることができます。
実はこの町、私はあまりこれまで来たことがなかったのですが、どこか欧米文化と日本文化が融合したような不思議な景観が周りに広がっていました。正直、中華街回っているよりも元町回っているほうが楽しかったです。(人もあまりいなくて閑静でしたしね)ちらほら欧米人の方々の姿も見てとることができました。

そして元町を通った後は、山手西洋館へと続く坂を上ります。そこで運命的な出会いを果たします。その名も「ウチキパン」。名前も気になるところですが、どこかレトロなたたずまいといい、すっかり一目ぼれして思わず食パンを購入。購入の際にもらったビニール袋のデザインも素敵なんです!
というわけで、以後はこの「ウチキパン」の袋を肌身離さず持ち、いろんな人にアピールしていただきました。(傍から見たらなんてはた迷惑な人と思われたことか!)ちなみに撮影後はしっかり次の日に食べました。いや、もちもちふっくらしていて美味しかったですね。近く立ち寄る方にはオススメの場所です。


山手西洋館とは、元町から坂を登った場所にある閑静な住宅街にある明治から昭和初期に建てられた洋館のエリアのことを指します。この山手西洋館内は、幾つもの魅力的な装飾品や内装が広がっていて撮影スポットにもオススメの場所です。しかも無料!!
ぶらり中に入って散策してみると、かつての西洋人の生活を垣間見ているようでどこかこそばゆいところもあったりします。どこも画一的かと思っておりましたが、それぞれの館の内装を見てみるとそれぞれに特徴があります。その違いも比べてみるとなかなか楽しいです。特にオススメは西日が入る時間帯。館の設計のせいなのか、窓から光が入るととても美しいです。

因みに山手西洋館まで至るまでの坂を登っていると、いたるところに可愛らしい猫がたくさんいました。どこか人を遠ざける、一匹狼然とした彼らの姿は不思議と撮影意欲をそそります。あの着の身着のまま風来坊のように流れる彼らが、もしかしたら社会の原理原則に縛られる私たちからしたら羨ましいからかもしれません。

そして山手西洋館のエリアを突き進むと、イングリッシュガーデンが見えてきます。ちょうど薔薇のシーズンだったこともあり、周りには多種多様な薔薇が咲いておりました。アーチ状にかたどられた薔薇の蔦は、絵画風に撮る被写体としてはうってつけの様相を呈しています。特に光が傾いて少し細くなった時に撮影するとより綺麗に写る気がします。
イングリッシュガーデンにもそれなりに人はいましたが、敷地が広いせいもあってかそんなに窮屈な印象は受けませんでした。ところどころに撮影してくれと言わんばかりの西洋風の装飾が施されており、割とポートレートなども楽しめるのではないかと思います。

そしてイングリッシュガーデンを駅に向かって下っていくと、デートスポットとしても有名な港の見える丘公園、さらにその先を行くとあるのが、旧フランス領事館公邸遺構です。
いまでは屋根や周りの壁がなくなり、蔦に絡まった壁が現存しているのみ。どことなくジブリの世界を彷彿とさせます。当時割と大きな建物だったようですが、火事によりほぼ建物が消滅。今ではひっそりとその名残をとどめるに限ります。静謐な景色の中で、静かにシャッターを切る。その時間も愛おしく感じられます。


ほかのグループたちも、港町ならではの風景を撮影できたようです。たとえば、元町の方向とは逆側の海に近いエリア。どこか近代的でスタイリッシュながらも、写真映えするスポットが盛りだくさんです。ちょうど写真に釣っているBLUEの大きな文字。ここ、実はカフェの裏です。海に面している場所ならではのモチーフがふんだんに取り入れられています。撮影のアクセントに一役買っています。


そのほか海風に揺られながら撮影したり、大さん橋や象の鼻がある場所まで行くと大きな船が泊まっていてそのモニュメントやどこか洗練された床の上で撮影したりだとか、楽しみ方は結構バラエティに富んでいます。そうそう、自分の名前と同じ看板を見つけたメンバーもいたようです。多分探し回ると、普段とは違う自分だけの良さを発見できるそんなところも横浜ならではの良さかもしれません。

そして最後、再度元町・中華街駅に集合します。その後で駅からほど近い公園にていつものように集合写真。それにしても、中国文化はどこを見ても色鮮やかで目立ちますね。。ここまで色使いが派手だと、夢に出てきそうです。


今回懇親会は、横浜駅からほど近い、かの有名な崎陽軒系列の居酒屋で行いました。さすが崎陽軒のお店だけあって、シュウマイが本当に美味しい。最後までなんだかんだで異文化に触れた一日となりました。それにしても改めて写真を撮ろうと思うと、中華街みたいなところは正直写真は撮りにくい場所かも。
それはいろんな理由があるかと思います。最早観光地化されてしまった場所で撮ろうとするとどことなくちぐはぐな感じがする。特に被写体自体があまり面白くないな、というのは個人的な感想。(これが例えば、1人で来てじっくり自分のテーマに沿って撮ろうと思うとまた違う景色が見えてくるのかもしれません。)
逆に元町は意外と自分的には新鮮でした。それは、これまで自分があまり来たことのない、どこか目新しさがあるということもポイントかもしれません。それと広々とした港町には思いもよらない場所にその面白さが潜んでいるのかも。
いずれにせよ、人がたくさんひしめき合うところは、撮影場所としては適していないのかも。撮影という目的ではなく、あくまでわいわいする場所としては楽しいのですけどね。まあ今回の反省も活かしつつ、またじっくり企画を練っていきたいと思います。かしこ。
Leave a reply